父性の教えから今を考える

 私たちが生まれて初めて体験する社会の象徴として、

父親の存在が大きく関わっています。


父親は実社会での経験を通じ、子供に社会とは何かを教える役割を家族の機能として担っています。

この役割を心理学では父性と呼ばれるものです。


父性は人間同士の関わり方や、社会規範の重要性を教える上で大切な機能であり、

正しく伝われば、今後の社会生活をよりよく営む術として

子供へと受け継がれていきます。


しかし、父性が正しく機能しなければ、子供にとって社会とは複雑で難解なもので、

不安と恐怖に包まれた世界であると認識してしまいます。


例えば、父親が子供に話す内容で、「たくさん勉強して良い会社に入るのが目標だ」とか

「俺は誰々より優秀だ」など、いつも誰かと比較するような競争原理的な見方であれば、

子供にとって、社会は競争に勝って意味があるものと解釈が成されるでしょう。


しかし、競争である以上、必ず負ける人がいるわけです。しかも、社会で大成功する人は

ごくわずかであるのも事実です。

その厳しい現実に直面したときに、あまりにも強い競争意識があれば大きな挫折体験として

意識に刻み込まれ、自分を落伍者として扱ってしまうのです。


もし、健全な心の成長過程を踏んでいれば、

思春期の反抗期によって「父親との対立」を体験していると思います。


「父がどう考えていようと、私はこう思う」と自覚し、素直に抵抗を示すことができ、

かつ父親もその意見に耳を傾けることができていれば、

最初の社会の壁を乗り越えた体験として、自身の大きな成長を感じることができます。

このときの父親の態度は、子供に勝つ意識ではなく、子供を信頼し、「負けてあげる」という意識が

本当は必要なのです。


しかし、父性があまりにも強大で太刀打ちできないと感じてしまうと、

子供にとって「社会とは乗り越えられないもの」という信念を作ってしまいます。


もしみなさんの中にも、「社会って厳しすぎる」という信念をみつけたら、

父親(実際の父親でなくても、幼少期に父性を学んだ人物)との関係を思い出してみてください。


その信念は、あなたにとって役立っていますか?

それとも生きづらさにつながっていませんか?


信念は、自分の意思で書き換えられます。


傷ついた過去を癒して、新しい信念を作っていきましょう!










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